日常生活の結果と考察

生物学系の論文では「結果」と「考察」を分けて書くことが求められます。論文を掲載する雑誌の流派にもよりますが、「結果」は「方法」に基づいた実験から得られた事実、「考察」は著者の主張を交えることが許されます。

この結果・考察の考え方は日常生活でも応用できそうです。頭を整理するために次の二項目について書き出します。

  1. 思考時の結果と考察の分離
  2. 相手の言動に対する考察の考慮

1.思考時の結果と考察の分離

「財布がなくなった」 「咳が出た」 「友人から挨拶の反応がなかった」

これらは事実、即ち結果です。

「財布がなくなった」とき、「財布がなくなった」ことは事実すなわち結果です。一方で「盗られた」「忘れてきた」「落とした」は事実が発生した時点では判断できません。未知であり考察です。

「咳が出た」とき、「咳が出た」ことは事実すなわち結果です。一方で「風邪をひいた」「痰が絡んだ」「インフルエンザにかかった」は未知であり考察です。 

「友人から挨拶の反応がなかった」も同様に考えられます。

以上のように、観測した事実と自身の解釈を切り分けてバイアスを排除するときに結果と考察の考え方は便利です。もちろん、自身の解釈(直感)が大事なことも多々あります。

2.相手の言動に対する考察の考慮

自分の言動に対して相手から予想外の言動が返ってきたとき、相手も考察する(バイアスもある)ことの理解が役立つことがあります。

「友人から挨拶の反応がなかった」とき、自分の言動(結果)に対する相手の解釈(相手の考察)により、相手の反応(自分への結果)が相手の反応予想(自分の考察)と異なったのかもしれません。

ネガティブなフィルターを通せば自分の考察は「無視された」、ポジティブなフィルターを通せば「聞こえなかった」であり、その他にも様々な解釈があります。

余裕がなくなるとついつい相手に理想(自分の考察)を押し付けてしまいますが、自分の言動に対する相手の考察もあることも念頭に置くと人間関係が円滑に進むこともあるかなと思います。